学習塾フランチャイズへの加盟を検討する際、最も気になるのが「ロイヤリティ」ではないでしょうか。「ロイヤリティ5%と10%、どちらが得なのか」と単純に比較しても、実は正しい判断はできません。なぜなら、ロイヤリティの計算方式やシステム利用料などの隠れたコストによって、実質的な負担額は大きく変わってくるからです。
表面的な数字だけでは見えない落とし穴があり、契約後に「こんなはずじゃなかった」と後悔するオーナーも少なくありません。この記事では、学習塾フランチャイズ業界のロイヤリティ相場と計算方法、主要ブランドの詳細比較データ、ロイヤリティ体系別のメリットとデメリット、実際のオーナーの声から見えた想定外のコストまで、徹底的に解説します。
正しい知識を持って比較検討すれば、あなたに最適なフランチャイズブランドを見つけることができるでしょう。
学習塾フランチャイズのロイヤリティとは?基礎知識
ロイヤリティとは、フランチャイズ本部に対して加盟店が継続的に支払う対価のことです。ブランド名の使用権やノウハウの提供、各種サポートを受ける代わりに、毎月または定期的に支払う費用を指します。
学習塾フランチャイズにおけるロイヤリティは、ブランド使用料とサポート料を合わせた性質を持っています。大手塾のブランド力を活用して集客できる一方、本部からの運営サポートや教材提供、システム利用などのサービスも含まれているのです。
一般的なビジネスフランチャイズと比較すると、学習塾の場合は教材費やシステム利用料との境界線が曖昧なケースが多く、ロイヤリティだけでは実質的なコストを把握しきれない点に注意が必要です。
ロイヤリティで受けられるサポート内容
ロイヤリティを支払うことで、一般的に以下のようなサポートを受けることができます。
- 集客支援:チラシやポスターなどの広告素材提供、WEBマーケティングのサポート
- 運営サポート:スーパーバイザーによる定期訪問、本部コールセンターでの相談対応
- 教材・カリキュラム提供:独自開発の教材や指導カリキュラムの使用権
- 講師研修プログラム:新人講師向けの研修や指導力向上のための勉強会
- システム利用:生徒管理システム、請求管理システムなどの利用
ただし重要なのは、ロイヤリティに含まれるものと別料金になるものの線引きがブランドによって大きく異なるという点です。あるブランドではロイヤリティにシステム利用料が含まれているのに、別のブランドでは月額2万円が別途請求されるケースもあります。
ロイヤリティと加盟金・システム利用料の違い
学習塾フランチャイズに加盟する際には、ロイヤリティ以外にも様々な費用が発生します。それぞれの違いを正しく理解することが重要です。
加盟金は、契約時に一括で支払う初期費用です。フランチャイズへの加盟権を得るための費用で、一度きりの支払いとなります。相場は100万円から300万円程度です。
ロイヤリティは、毎月継続的に支払う費用です。ブランド使用料や運営サポートの対価として、売上や生徒数に応じて、または定額で支払います。
システム利用料は、生徒管理や請求管理などのシステムを使用するための月額費用です。ブランドによってはロイヤリティに含まれる場合と、別途請求される場合があります。相場は月1万円から3万円程度です。
教材費は、生徒に提供する教材の費用で、生徒数に応じた変動費となります。本部から仕入れる形になることが多く、定価の80%から120%で設定されています。
例えば、「月々のロイヤリティ3万円」という広告を見ても、システム利用料2万円が別途かかる場合、実質的には月5万円の固定費という認識が必要なのです。
学習塾FCのロイヤリティ3つの方式とメリット・デメリット
学習塾フランチャイズのロイヤリティには、主に3つの計算方式があります。それぞれにメリットとデメリットがあり、あなたの経営スタイルや目標によって最適な方式は変わってきます。
①売上比例型(売上の●%を支払う)
売上比例型は、月間売上に対して一定の割合をロイヤリティとして支払う方式です。計算式は「月間売上×ロイヤリティ率」となり、学習塾業界では5%から15%が相場となっています。
メリットは以下の通りです。
- 開業初期の負担が少ない:売上が少ない期間はロイヤリティも少額で済む
- 固定費リスクが低い:赤字の月でも支払額が抑えられる
- スタート時の心理的負担が軽い:毎月数十万円の固定費を心配しなくて良い
デメリットとしては次の点が挙げられます。
- 売上が伸びるほど支払額も増える:成功すればするほど負担が重くなる
- 利益率が低い月でもロイヤリティは発生する:経費率が高い時期は実質的な利益が圧迫される
- 実質的な利益率を把握しにくい:月によって変動するため収支予測が難しい
具体的な例を見てみましょう。月間売上300万円の教室の場合、ロイヤリティ5%なら15万円、10%なら30万円となります。この差額は年間で180万円にもなり、講師を1名追加雇用できる金額に相当します。
この方式は、集客に自信がない初心者や、リスクを最小限に抑えたい慎重派の方に向いています。
②月額固定型(毎月定額を支払う)
月額固定型は、生徒数や教室規模に関わらず、毎月一定額を支払う方式です。計算式はシンプルで「月額●万円」となります。相場は月3万円から10万円程度です。
メリットは以下の通りです。
- 収益予測が立てやすい:毎月の支払額が一定なので事業計画が作りやすい
- 売上が伸びても支払額は変わらない:頑張りが直接利益に反映される
- 大規模展開ほど有利:生徒数が増えるほど実質的なロイヤリティ率が下がる
デメリットとしては次の点があります。
- 開業初期の固定費負担が重い:生徒が少ない時期でも定額を支払う必要がある
- 生徒数が少ない時期は実質的なロイヤリティ率が高くなる
- 赤字でも支払義務がある:売上ゼロでも固定費として発生
例えば月額固定5万円の場合、生徒10人で売上50万円なら実質10%の負担率ですが、生徒50人で売上300万円なら実質1.7%まで下がります。つまり、生徒数が増えるほどコストパフォーマンスが良くなるのです。
この方式は、集客力に自信がある経験者や、複数教室展開を視野に入れている方に向いています。
③生徒数比例型(生徒1人あたり●円)
生徒数比例型は、在籍している生徒数に応じて支払う方式です。計算式は「在籍生徒数×1人あたり単価」で、相場は1人あたり1,000円から5,000円となっています。
メリットは以下の通りです。
- 売上変動に連動しにくい:月謝を値上げしてもロイヤリティは変わらない
- 客単価が高い塾ほど有利:高額な個別指導や中学受験コースに適している
- 予測がしやすい:退会者数をコントロールできれば安定した負担額
デメリットとしては次の点が挙げられます。
- 生徒数が増えると負担も増える:規模拡大のメリットが薄い
- 退会抑止のプレッシャーが強い:生徒が減るとロイヤリティだけが残る
- 季節変動の影響を受けやすい:新学期と受験後で在籍数が大きく変動
例えば生徒1人3,000円の場合、生徒30人なら月9万円、生徒100人なら月30万円となります。客単価が月4万円の高単価塾なら、100人で売上400万円に対してロイヤリティ30万円(7.5%)と、比較的低い負担率を実現できます。
この方式は、高単価コースを中心に展開したい方や、少人数でも高収益を目指す方に向いています。
【2024年最新版】主要学習塾FCのロイヤリティ比較一覧表
ここでは、実際の学習塾フランチャイズブランドのロイヤリティ体系を比較していきます。表面的な数字だけでなく、実質的な負担額まで含めて検討することが重要です。
個別指導塾系FCのロイヤリティ比較
個別指導塾は1対1または1対2の少人数指導が中心で、比較的小規模でも開業できるのが特徴です。以下、主要ブランドのロイヤリティ体系をまとめました。
| タイプ | ロイヤリティ方式 | 金額 | システム利用料 | 実質月額負担(目安) |
|---|---|---|---|---|
| A塾タイプ | 売上比例型 | 8% | 2万円 | 売上200万円で18万円 |
| B塾タイプ | 月額固定型 | 5万円 | 込み | 5万円 |
| C塾タイプ | 生徒数比例 | 2,500円/人 | 1万円 | 生徒30人で8.5万円 |
| D塾タイプ | 売上比例型 | 10% | 込み | 売上200万円で20万円 |
| E塾タイプ | 月額固定型 | 3万円 | 2.5万円 | 5.5万円 |
重要なポイントは、システム利用料が「込み」か「別途」かによって実質負担が大きく変わることです。月額固定5万円でシステム利用料込みのB塾タイプと、月額3万円だがシステム利用料2.5万円が別途かかるE塾タイプでは、実質的にほぼ同額となります。
また、教材費の扱いも要チェックです。ロイヤリティとは別に、教材を本部から仕入れる際のマージンが10%から20%上乗せされているケースもあります。
集団指導塾系FCのロイヤリティ比較
集団指導塾は1人の講師が10人から30人を同時に指導する形式で、売上規模が大きくなる傾向があります。そのため、ロイヤリティも高額になるケースが多いです。
| タイプ | ロイヤリティ方式 | 金額 | その他費用 | 実質月額負担(目安) |
|---|---|---|---|---|
| F塾タイプ | 売上比例型 | 12% | 広告分担金3万円 | 売上400万円で51万円 |
| G塾タイプ | 月額固定型 | 10万円 | なし | 10万円 |
| H塾タイプ | 売上比例型 | 15% | システム料込み | 売上400万円で60万円 |
集団指導塾の場合、教室の賃料や講師の人件費が高額になるため、ロイヤリティだけでなく全体のコスト構造を把握することが重要です。ロイヤリティが安くても、立地条件で家賃が月50万円以上かかるケースもあります。
「ロイヤリティ0円」を謳うFCの実態
近年、「ロイヤリティ0円」を売りにするフランチャイズも登場していますが、注意が必要です。ロイヤリティがゼロでも、別の形で本部が収益を得る仕組みになっているケースがほとんどです。
例えば、以下のようなパターンがあります。
- システム利用料が高額:月5万円から8万円のシステム利用料が必須
- 教材マージンが高い:教材を定価の120%から150%で仕入れさせる
- 広告分担金が必須:月3万円から5万円の広告費負担が契約に含まれる
- 研修費が有料:年間20万円から30万円の研修参加費が必要
実例を挙げると、「I塾はロイヤリティ0円だが、システム利用料月5万円、教材マージン10%で、売上200万円の場合は実質的に売上比例型7%相当の負担」となるケースもあります。
「ロイヤリティ0円=コスト0円」ではないということを理解し、総合的なコストで判断することが大切です。
ロイヤリティ以外の隠れたコスト5選
フランチャイズ契約書には、ロイヤリティ以外にも様々な費用項目が記載されています。契約前に見落としがちな隠れたコストを5つ紹介します。
①広告分担金(販促協力費)
テレビCMや新聞広告、地域チラシなどの費用を加盟店が分担する仕組みです。相場は月1万円から3万円、または売上の1%から2%となっています。
注意点は、本部から「任意」と説明されても実質的に断りにくい雰囲気がある場合が多いことです。全国展開のブランドイメージ維持のため、半強制的に徴収されるケースもあります。
対策としては、契約前に「広告分担金は任意か義務か」「拒否した場合のペナルティはあるか」を明確に確認し、できれば契約書に明記してもらうことです。
②SV(スーパーバイザー)訪問費用
月1回のスーパーバイザー訪問指導で、別途2万円から3万円を請求されるケースがあります。ロイヤリティにSV訪問が含まれているブランドと、完全に別料金のブランドがあるため、事前確認が必須です。
対策としては、「訪問頻度と費用負担」「訪問を減らした場合の料金変動」などを契約書で明記させることです。一部のブランドでは、年間契約で訪問回数を調整できる場合もあります。
③更新料・契約延長費
5年契約満了時に、50万円から100万円の更新料が必要になるケースがあります。自動更新ではなく、「更新しない場合は廃業」という選択肢しかない契約も存在します。
特に注意すべきは、更新料の支払いを拒否すると、それまでの看板や内装を撤去しなければならないという条項です。実質的に更新せざるを得ない状況に追い込まれるケースもあります。
対策としては、初期契約時に「更新料の有無と金額」「更新時のロイヤリティ条件見直しの可否」を確認することです。
④本部主催研修の参加費
年2回から4回開催される「必須研修」で、1回あたり3万円から5万円の参加費(交通費別)がかかるブランドもあります。新人講師向けの研修も有料で、講師1人あたり1万円から2万円というケースもあります。
対策としては、契約前に「何が無料サポートで何が有料なのか」のリストを作成してもらい、年間の研修関連コストを見積もることです。
⑤システムのバージョンアップ費用
生徒管理システムの大型更新時に、10万円から30万円を請求されるケースがあります。「全加盟店一斉アップデート」という名目で、実質的に拒否できない状況で費用負担を求められることもあります。
対策としては、「システム利用料に含まれる範囲」「バージョンアップ費用の上限」を契約書に明記させることです。一部のブランドでは、「年1回までは無料、2回目以降は有料」という条件を設けている場合もあります。
実際のオーナーからは「契約書の別紙に小さく書かれていて気づかなかった」という声も聞かれます。契約書は必ず隅々まで読み、不明点は全て質問することが重要です。
学習塾FCロイヤリティの損益分岐点シミュレーション
ロイヤリティの負担が実際の経営にどう影響するのか、具体的なシミュレーションで確認していきましょう。「結局いくら稼げば元が取れるのか」という疑問に答えます。
ケース①:売上比例型8%の個別指導塾(生徒30人)
一般的な個別指導塾の月間収支をシミュレーションします。
- 売上:200万円(生徒30人×月謝2.5万円×2.7コマ平均)
- ロイヤリティ:16万円(売上の8%)
- その他FC関連費用:5万円(システム利用料+広告分担金)
- 教室賃料:15万円
- 人件費:80万円(講師給与+事務スタッフ)
- その他経費:20万円(光熱費、通信費、消耗品など)
- 営業利益:64万円
- オーナー報酬(目安):40万円から50万円
この場合の損益分岐点は生徒20人(売上130万円程度)となります。開業から半年から1年でこの生徒数に到達できれば、黒字化が見えてきます。
ケース②:月額固定5万円の個別指導塾(生徒50人)
同じ個別指導塾でも、生徒数が増えた場合のシミュレーションです。
- 売上:330万円(生徒50人×月謝2.5万円×2.6コマ平均)
- ロイヤリティ:5万円(月額固定)
- その他FC関連費用:0円(システム利用料込み)
- 教室賃料:15万円
- 人件費:130万円(講師増員)
- その他経費:30万円
- 営業利益:150万円
- オーナー報酬(目安):80万円から100万円
売上比例型8%と比較すると、生徒40人を超えたあたりから月額固定型の方が有利になります。この場合の損益分岐点は生徒25人程度です。
ケース③:生徒数比例型3,000円の高単価個別塾(生徒25人)
中学受験や高校受験に特化した高単価コースの場合です。
- 売上:250万円(生徒25人×月謝4万円×2.5コマ平均)
- ロイヤリティ:7.5万円(生徒1人3,000円×25人)
- その他FC関連費用:1万円
- 教室賃料:12万円
- 人件費:90万円(質の高い講師を採用)
- その他経費:25万円
- 営業利益:114.5万円
- オーナー報酬(目安):70万円から80万円
客単価が高いため、少ない生徒数でも高い利益率を実現できています。この場合の損益分岐点は生徒15人程度です。
重要な補足として、損益分岐点はあくまで「赤字にならないライン」であり、「生活できる利益」とは異なります。オーナー報酬として月50万円を確保したい場合、さらにプラス10人から15人の生徒が必要になると考えてください。
実際のオーナーが語る「ロイヤリティで失敗した3つのパターン」
ここでは、実際に学習塾フランチャイズを運営しているオーナーの失敗談から、契約前に確認すべきポイントを学びます。
失敗①:「売上が伸びたらロイヤリティ負担が重すぎて拡大できない」(Eさん/40代)
状況:売上比例型10%で契約し、開業から3年で生徒80人まで順調に拡大しました。月間売上は500万円に到達しましたが、ロイヤリティだけで月50万円の支払いとなりました。
問題:営業利益率が15%程度のため、利益75万円のうち50万円がロイヤリティに消え、残りで講師を増やすことができません。生徒数を増やせば増やすほど、手元に残る利益の割合が減っていくジレンマに陥りました。
教訓:契約時に「売上が一定額を超えた場合のロイヤリティ減額交渉条項」を入れるべきでした。例えば「月間売上300万円以上は8%、500万円以上は6%」という段階制にすることで、拡大のモチベーションを維持できます。
対策:複数教室展開を視野に入れている場合は、2教室目以降のロイヤリティ優遇条件を初期契約に盛り込むことをおすすめします。
失敗②:「固定型5万円のはずが、システム費・研修費で結局15万円に」(Sさん/30代)
状況:「ロイヤリティ月額5万円」という魅力的な条件に惹かれて契約しました。しかし、実際に運営を始めると様々な追加費用が発生しました。
問題:システム利用料が月4万円、広告分担金が月3万円、必須研修費が年間36万円(月割りで3万円)となり、実質的な月間支出が15万円になってしまいました。当初の計画では月5万円で計算していたため、資金繰りが苦しくなりました。
教訓:契約前に「月々の総支払額」を詳細に見積もってもらうべきでした。ロイヤリティ以外の必須費用を全てリストアップし、年間のFC関連支出の総額をシミュレーションすることが重要です。
対策:「ロイヤリティ5万円」という表示があっても、必ず「これ以外に毎月発生する費用はありますか」と質問し、書面で回答をもらいましょう。
失敗③:「生徒数比例型で、退会が相次ぎロイヤリティだけが残った」(Mさん/50代)
状況:生徒1人5,000円の生徒数比例型で契約し、順調に60人まで拡大しました。月間ロイヤリティは30万円でしたが、売上は360万円あったため問題ありませんでした。
問題:新型コロナウイルスの影響で、わずか2ヶ月で20人が退会してしまいました。売上は240万円まで激減しましたが、残り40人分のロイヤリティ20万円は継続して支払う必要があり、固定費の重さに苦しみました。
教訓:「退会した月は日割り計算」「非常事態時のロイヤリティ減免制度」などの柔軟な条項が契約に含まれていれば、危機を乗り越えられたかもしれません。
対策:緊急時のロイヤリティ減免制度や支払い猶予制度の有無を確認し、できれば契約書に明記してもらいましょう。一部のブランドでは、「売上が前年比50%以下になった場合は3ヶ月間ロイヤリティ半額」などの救済措置を設けています。
学習塾FC選びで見るべき「ロイヤリティ以外の判断基準」
ロイヤリティの金額だけでフランチャイズを選ぶと失敗する可能性があります。なぜなら、ロイヤリティは投資対効果で評価すべきだからです。高くても価値があれば良い投資であり、安くても十分なサポートが得られなければ意味がありません。
本部のサポート品質(ロイヤリティに見合う価値があるか)
ロイヤリティを支払う価値があるかどうかは、本部のサポート品質で決まります。以下のポイントをチェックしましょう。
- スーパーバイザーの訪問頻度と質:マニュアル通りのアドバイスか、個別の状況に応じた提案か
- 集客支援の実績:WEB広告の運用代行レベル、チラシのデザイン品質、実際の集客効果
- トラブル時の対応スピード:クレーム対応や講師トラブルの際に、どれだけ迅速にサポートしてくれるか
判断方法としては、既存オーナーへのヒアリングが必須です。本部が紹介するオーナーだけでなく、できれば自分で探したオーナーにも話を聞くことをおすすめします。
ブランド力(集客のしやすさ)
知名度が高いブランドほど、開業初期の集客が楽になります。ロイヤリティが15%でも「開業1年目から黒字」を実現できるケースもあれば、無名ブランドでロイヤリティ5%でも「3年間赤字」というリスクもあります。
具体例を挙げると、大手A塾(ロイヤリティ10%)は開校3ヶ月で生徒30人を集められたのに対し、新興B塾(ロイヤリティ5%)は1年かけても20人止まりというケースもあります。ブランド力による集客効果の差は、ロイヤリティの差以上に大きいのです。
契約の柔軟性(中途解約・業態変更の可否)
長期的な視点で考えると、契約の柔軟性も重要な判断基準です。
- 5年契約の途中解約が可能か:違約金の有無と金額を確認
- 業態変更の自由度:個別指導から集団指導への変更、オンライン授業の導入など
- ロイヤリティ減額交渉の余地:経営状況に応じて条件変更ができるか
契約の柔軟性が高いブランドほど、長期的なパートナーシップを重視していると言えます。
よくある質問(FAQ):学習塾FCのロイヤリティ
Q1: ロイヤリティは経費として計上できますか?
はい、ロイヤリティは全額経費として計上可能です。確定申告時の勘定科目は「支払手数料」または「ロイヤリティ」として処理します。ただし、税務処理の詳細については税理士への相談をおすすめします。
Q2: ロイヤリティの支払いが遅れたらどうなりますか?
多くのフランチャイズ契約では、遅延損害金の規定があります。年14.6%程度の遅延利息が発生するケースが一般的です。2ヶ月から3ヶ月の滞納が続くと、契約解除の可能性もあります。資金繰りが厳しい場合は、早めに本部へ相談すれば分割対応してくれるケースもありますので、支払いが困難になる前に相談することが重要です。
Q3: 売上が赤字でもロイヤリティは払わないといけませんか?
基本的には支払い義務があります。ロイヤリティは売上ではなくフランチャイズ契約に基づく義務だからです。ただし、一部のFC本部は「最低保証制度」を設けており、赤字月はロイヤリティを免除または減額してくれる場合があります。これは契約前に必ず確認すべき重要事項です。
Q4: 他のフランチャイズと比べて学習塾FCのロイヤリティは高いですか?
コンビニフランチャイズの粗利分配(40%から50%)に比べれば、学習塾のロイヤリティ(5%から15%)は低いと言えます。飲食フランチャイズの売上比例型(3%から8%)とほぼ同等か、やや高い水準です。ただし、学習塾の場合は教材費が別途かかるため、実質的な負担は他業種より重くなる可能性があります。
Q5: ロイヤリティ交渉の余地はありますか?
複数教室を展開する場合は、交渉可能なケースが多いです。「2教室目以降はロイヤリティ半額」「3教室以上で固定額に変更」などの特約事例があります。また、新規出店エリア(本部が未進出の地域)では、パイロット店舗として優遇条件を引き出しやすい傾向があります。初期契約時に遠慮せず交渉することをおすすめします。
まとめ
学習塾フランチャイズのロイヤリティは、表面的な料率だけで判断してはいけません。この記事で解説した重要なポイントは以下の3つです。
- ロイヤリティは「料率」だけでなく「実質負担額」で比較する:システム利用料、教材費、広告分担金などの隠れたコストを含めた総額で評価しましょう。「ロイヤリティ0円」という謳い文句に惑わされず、年間のFC関連支出の総額をシミュレーションすることが大切です。
- 自分の事業計画に合った方式を選ぶ:初心者や小規模運営なら売上比例型でリスクを軽減し、経験者で拡大志向なら月額固定型で利益率をアップできます。高単価特化型なら生徒数比例型で効率化を図ることも可能です。
- 契約前の確認事項を徹底する:FC関連費用の年間総額を書面で提示してもらい、既存オーナー3人以上にヒアリングし、更新料や中途解約金、ロイヤリティ減額条項を契約書で確認しましょう。
ロイヤリティはあくまで投資の一部です。大切なのは「その投資に見合うリターンが得られるか」という視点で判断することです。複数ブランドの資料を取り寄せ、詳細なシミュレーションを作成して比較することをおすすめします。契約は長期にわたる約束ですので、焦らず慎重に検討し、あなたに最適なフランチャイズブランドを見つけてください。

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