フランチャイズ加盟の選び方とは?FC投資家・古川さんに聞く失敗しない見極め方
フランチャイズで独立開業を考えるとき、多くの人が悩むのが『どの業態・どの本部を選べばいいのか』という加盟先選びの問題です。今回は、9年間にわたりフランチャイズ投資家として活動し、書籍『フランチャイズ投資入門』も執筆している古川さんをゲストに迎え、加盟検討の実態や失敗しないための判断軸について伺いました。動画編集キャンプなど複数のフランチャイズブランドを運営する山本さんとの対談形式で進められた本企画では、実際によくあるトラブル事例や、メンターを活用した加盟先選びの考え方など、これから独立開業を目指す方にとって非常に参考になる内容が語られています。
ゲスト紹介:元エリート銀行員がフランチャイズ投資家に転身した経歴
古川さんの経歴は、フランチャイズ業界の中でもかなり異色です。高校時代から優秀で、東京大学を卒業後は大手銀行に入行し、その後外資系金融機関へとキャリアを積んだいわゆる『エリートコース』を歩んできました。金融の最前線で働いていた人物が、なぜフランチャイズの世界に足を踏み入れることになったのか、その経緯自体が本企画の見どころのひとつです。

古川さんによれば、9年前にフランチャイズの世界に飛び込んで以降は、涙を流しながらティッシュ配りをしたり、加盟店のお客さんと飲みに行きながら現場感覚を養ったりと、いわゆる『ゴリゴリの現場経験』を積んできたとのことです。金融エリートという肩書きだけでは語れない、地道な努力の積み重ねがあったからこそ、今のフランチャイズ投資家としての知見が形成されているといえるでしょう。

フランチャイズ加盟でよくある失敗事例:新人社員が初日に飛ぶケース
対談の中で山本さんが打ち明けたのは、動画編集キャンプというフランチャイズ事業において、雇用した社員が研修初日に飛んでしまったという実体験です。フランチャイズ加盟直後は、まず1人を採用して研修に送り出すというケースが多く、その最初の1人が突然離職してしまうというトラブルは、決して珍しい話ではないと古川さんは指摘します。

さらに話は、現在のフランチャイズ店舗数の状況にも及びました。年内に店舗数を大きく伸ばそうとしている本部にとって、こうした初期トラブルは『イージーな失敗として広めたくない』という心理が働きやすいものです。まだ加盟してから間もない、いわゆるアーリーステージの段階では、本部側も加盟者側も手探りの部分が多く、慎重にならざるを得ない状況がうかがえます。

古川さんは、こうした初期トラブルに直面した加盟者に対して、本部側がもっと『よくある話だから』と温かい目で見守り、1ヶ月程度は様子を見る余裕を持たせてあげるべきだったのではないかと分析します。加盟者からすれば、初めての採用トラブルに直面して不安になるのは当然ですが、それが業界全体として『よくあること』だと事前に知らされているだけでも、精神的な負担はかなり軽減されるはずです。

フランチャイズの選び方:ノリで決める危険性と成功確率の考え方
続いて話題は、加盟先をどのように選んできたかという核心部分に移ります。山本さんは、これまでの加盟先選びについて『知り合いだから』『飲みの席で盛り上がって勢いで決めた』といった、いわゆる『ノリ』による意思決定が中心だったと率直に告白しました。事前にデューデリジェンス(詳細な事業調査)を行うようなプロセスはほとんど踏んでいなかったといいます。

これに対して古川さんは、これまで検討してきた案件がすべて事業開始間もないアーリーステージのフランチャイズだったという点を指摘します。一般論として、アーリーステージの加盟は成功確率が相対的に低いことが知られており、それを理解した上で慎重に調査してもなお難易度が高いテーマです。にもかかわらず、明確な判断軸を持たずに『イエイ』というノリだけで加盟を決めてしまうのは、うまくいかない可能性を自ら高めてしまう行為だと言えるでしょう。

この指摘を受けて山本さんも、自分には加盟先を選ぶための判断軸がほとんど存在していなかったことを認めています。独立開業を検討する読者の皆さんにとっても、この点は非常に重要な教訓です。フランチャイズ本部の説明会や知人の紹介だけで即決するのではなく、業態の成長ステージや過去の実績データを冷静に見極める姿勢が求められます。
加盟検討で失敗しないコツ:メンターを見つけて目利きを任せる方法
では、明確な判断軸を持たない場合、どうすればよいのでしょうか。古川さんが提案したのは、自分自身で目利きをするのではなく、フランチャイズ選定の『勝ち組製造機』とも呼べるようなメンターを見つけて、その人の判断に委ねてしまうという方法です。すべての案件を自分で調査・分析するスキルがないのであれば、信頼できる目利き役に選定を任せてしまうのも合理的な選択だという考え方です。

実際に名前が挙がったのが『達人の一』を運営する奥村さんです。古川さんによれば、奥村さんはこれまで手がけた案件で失敗したことがないと語っており、山本さん自身も『お家でお肉』などの業態でたくさん買い物をした経験から、その実績の高さを実感していたようです。こうした『失敗しないメンター』の存在は、加盟検討者にとって非常に心強い判断材料になります。

古川さんは、こうした信頼できる人物を見つけて、その言いなりで加盟先を決めていくほうが、自己流のノリで選ぶよりも成功確率が高くなるはずだと結論づけています。独立開業を検討する読者にとっても、業界に精通した第三者の意見を積極的に取り入れる姿勢は、リスクを抑える有効な手段といえるでしょう。

フランチャイズ投資家が語る:信頼できるメンター選びの注意点
ただし、メンター選びには注意点もあります。対談の後半では、メンターになってもらう相手が本当に『ブレない』人物かどうかを見極める必要性が話題になりました。山本さん自身、YouTubeでの知名度や顔の露出が増えるにつれて、次第に『傲慢』とも取れる言動が増えてきているのではないかと、古川さんから鋭く指摘される場面もありました。

さらに興味深いエピソードとして、山本さんはSNS上での投稿に対して指摘を受けた際、体調を崩してしまったという意外な一面も明かされました。表向きは強気な発信をしていても、実際には特定の相手からの指摘には非常に弱いという、人間らしいギャップが浮き彫りになった瞬間です。

この流れから古川さんは、山本さんのように『分かりやすい大物』からの指摘には素直に従うタイプの人には、あえてそうした影響力のある人物にメンターになってもらうのが効果的ではないかと提案しています。誰の意見であれば素直に聞けるのか、自分自身の性格を客観的に把握しておくことも、メンター選びやフランチャイズ選定においては意外と重要なポイントだといえるでしょう。

まとめ:フランチャイズ加盟は『ノリ』ではなく判断軸とメンター活用がカギ
今回の対談から見えてきたのは、フランチャイズ加盟における失敗の多くが、明確な判断軸を持たずに『知り合いだから』『勢いで』といった感覚的な理由で加盟先を決めてしまうことに起因しているという実態です。特にアーリーステージのフランチャイズは成功確率が相対的に低いとされる中で、感覚だけに頼った意思決定はリスクを高める要因になりかねません。
その対策として古川さんが提案したのが、信頼できるメンターを見つけて目利きを任せるという方法です。自分自身で全ての業態を調査・分析する時間やスキルがない場合、実績豊富な第三者の判断を積極的に取り入れることは、独立開業のリスクを下げる有効な手段だといえます。これから加盟先を検討する方は、ぜひ今回の対談を参考に、感覚的な判断だけに頼らない加盟先選びを心がけてみてください。
FC投資家・古川さんインタビューのFAQ
フランチャイズ加盟の選び方について、今回の対談内容をもとによくある疑問をQ&A形式でまとめました。独立開業を検討している方は、ぜひあわせて参考にしてください。