焼き鳥さんきゅうのフランチャイズ加盟は儲かる?収益モデル・費用・失敗例を徹底解説
39円均一の焼き鳥チェーンとして急速に店舗数を伸ばしている『焼き鳥さんきゅう』。今回は東京・亀戸にある本店に密着取材し、実際に加盟しているオーナーや本部の方に直接話を聞く機会がありました。家賃や月商、利益率といったリアルな数字から、加盟金の内訳、成功店舗と失敗店舗の違いまで、フランチャイズでの独立開業を検討している方に役立つ情報をまとめてお伝えします。
焼き鳥さんきゅうとは?亀戸本店に潜入取材
焼き鳥さんきゅうは、その名の通り焼き鳥をはじめとしたメニューの多くを39円という破格の価格で提供する居酒屋業態です。今回訪れた亀戸の本店は、看板を出さないスタイルながらも常連客で賑わう人気店。取材時にはちょうど焼き鳥とキャビアが無料になるコラボイベントが開催されており、店内は終始盛況でした。

店内のメニューを見ると、ほとんどの品が39円で統一されており、これだけ安いと採算が取れるのか不安になる価格設定です。しかし後述する通り、この価格帯こそが焼き鳥さんきゅうの強みであり、集客力の源泉になっています。

焼き鳥さんきゅうの収益モデル|家賃・売上・利益率を公開
本店は16席という小規模な店舗ながら、家賃は税込みで14万800円とのこと。都内でこの席数・立地であれば決して高い水準ではなく、むしろ抑えられた家賃設定だと言えるでしょう。取材時に伺ったところ、月商はおよそ180万円から220万円で安定的に推移しているとのことでした。

気になる利益率については、オーナーが現場に入らない状態でも30%前後を確保できているとのこと。オーナー自身が店に立つ場合は、人件費が抑えられる分さらに利益が積み上がる計算になります。飲食業は利益率が低くなりがちな業態ですが、この水準は加盟を検討する上で大きな魅力と言えるでしょう。

この高い利益率を支えているのが、焼き鳥の原価の低さです。1本あたりの原価は40円以下に抑えられており、営業時間内にどれだけ焼いても原価総額はさほど大きくなりません。つまり、39円という激安価格で集客し、ドリンクや一品料理でしっかり利益を確保するという構造が成立しているのです。無料イベントを頻繁に開催できるのも、この原価構造があってこそだと言えます。

なぜ加盟した?現役オーナーに聞くフランチャイズ選びの決め手
取材中、店内で偶然出会ったのが加盟を検討している方でした。その方に話を聞くと、加盟を意識し始めたきっかけは店の雰囲気や、店員とお客さんの距離の近さだったといいます。実際にフレンドリーな接客スタイルはアルバイトの定着率にも良い影響を与えているようで、他店舗と比較しても居心地の良さを感じたそうです。

当初は「この価格帯のフランチャイズは本当に成り立つのか」と半信半疑だったものの、実際に数字を見せてもらい、利益とのバランスを確認したことで納得したとのこと。焼き鳥さんきゅうは全国的に店舗網を広げており、加盟希望者も着実に増えているようです。

焼き鳥さんきゅうの加盟金・初期費用は総額いくら?
気になる初期費用ですが、加盟金・保証金・研修費・物件取得費まですべて含めて総額5600万円程度で開業が可能とのことでした。飲食フランチャイズとしては決して安い金額ではありませんが、複数店舗の展開を視野に入れる場合や、好立地の物件を確保する場合はこの水準になることも珍しくありません。

物件が遠方にある場合は、ビデオ通話を使って本部担当者と一緒に内見を行うといったサポート体制も整っているようです。初期費用の内訳を事前にしっかり確認し、資金計画を立てておくことが独立開業成功の第一歩と言えるでしょう。
オーナー業に専念できる?経営スタイルは「独立型」と「投資型」の半々
加盟オーナーの年齢層は37歳前後が平均的とのことで、独立して自らお店に立ちたいという「独立型」のオーナーと、投資的な感覚で経営に関わる「投資型」のオーナーがおおよそ半々の割合だそうです。フランチャイズと聞くと現場に入ることを想像しがちですが、必ずしもそうとは限らないという点は独立開業を検討する上で重要なポイントです。

完全な投資型として、店舗運営はアルバイトや店長に任せ、オーナー自身はほとんど現場に顔を出さないという運営スタイルも理論上は可能とのこと。ただし取材時点では、そうした完全投資型のオーナーは実際にはいないとのことで、多くのオーナーが何らかの形で店舗運営に関与しているのが実情のようです。

店舗ごとの明暗|白楽・青森の成功例と新潟店の失敗事例
店舗によって業績には明確な差が出ているようです。横浜の白楽店は店長が不在で、全員が学生アルバイトという体制ながら、先月最高売上を記録したという驚きの事例が紹介されました。採用については本部からハローワークを紹介してもらえる仕組みがあり、オープン時には500〜600人もの応募が集まったとのこと。時給1200〜1300円程度でも、駅近の立地であれば十分に人が集まるようです。

一方で青森店は、地元テレビ局から「大手チェーンに続く新星」として取り上げられるなど、地方都市でも高い注目を集めています。都心以外の地域では「東京発のお店が上陸した」というブランド力が働き、集客に有利に働くケースがあるようです。

一方で、うまくいっていない店舗として新潟店の事例も紹介されました。営業時間を守らず、疲れたからと勝手に閉店してしまうといった運営姿勢が原因で、業績が振るわなかったとのことです。本部のルールやオペレーションを忠実に守れるかどうかが、店舗の成否を大きく左右することがよく分かる事例と言えるでしょう。

出店エリア戦略と今後の展開エリア(大阪・名古屋・新宿ほか)
出店エリアについては、大阪ではすでに複数店舗が稼働しており、住之江や住吉大社、梅田エリアなどで契約が進んでいるとのことです。名古屋についても物件がほぼ決まっており、9月頃のオープンを目指しているとのこと。福岡にはまだ店舗がなく、今後の出店候補地として名前が挙がっていました。

出店エリアを選ぶ基準について本部側は明快で、渋谷や新宿といった知名度の高いエリアにこだわるのではなく、あくまで利益が出せる立地かどうかを重視しているとのことです。新宿エリアも空きがあるとのことでしたが、家賃が高いため出店する場合は営業時間の見直しや価格設定の調整が必要になる可能性があるとの説明もありました。

本部のサポート体制と加盟前に押さえるべき注意点
フランチャイズ経営で特に重要なのが、本部のルールを忠実に守れるかどうかという点です。本部側の担当者は、まず本部が用意したメニューや運営方法をそのまま実践してもらうことが大前提であり、それでもうまくいかない部分があれば、そこで初めて改善提案ができると説明していました。

最初から自己流にアレンジしてしまうと、何が原因でうまくいっていないのかの判断がつかなくなってしまいます。まずは本部の型通りに運営し、地域性に合わせた微調整はその後で行うという姿勢が、成功しているオーナーに共通するポイントのようです。この考え方は焼き鳥さんきゅうに限らず、あらゆるフランチャイズ加盟において基本となる心構えと言えるでしょう。

まとめ|焼き鳥さんきゅうのフランチャイズは独立開業に向いているか
今回の取材を通じて見えてきたのは、焼き鳥さんきゅうが39円という激安価格でありながら、原価コントロールとドリンク・一品料理での利益確保によって、しっかりとした収益モデルを構築しているという点です。実際にテレビ番組の取材を受けるなど、メディアからの注目度も高まっており、ブランド力は着実に育っていると言えるでしょう。

一方で、白楽店のような成功事例と、新潟店のような失敗事例が同時に存在することからも分かる通り、フランチャイズの成否は立地条件だけでなく、オーナー自身が本部の運営ルールをどれだけ忠実に実行できるかに大きく左右されます。独立開業を検討する際は、初期費用や利益率の数字だけを見るのではなく、自分自身がオーナーとしてどこまで運営に関わるつもりなのか、本部のサポート体制はどうなっているのかをしっかり確認した上で判断することをおすすめします。