【おウチdeお肉】5月売上-12万円で報告!山本店舗は売却危機?フランチャイズ経営のリアルな課題
無人販売という新しい業態で注目を集める「おウチdeお肉」。フランチャイズ探偵団では毎月、加盟店オーナーの山本さんに売上状況をリアルに報告してもらう企画を続けています。今回は2023年5月分の売上報告回。オープンから半年、果たして赤字体質から抜け出せたのか、それとも噂される『店舗売却』が現実味を帯びてきたのか。独立開業を検討している方にとって非常に参考になる、生々しい経営の実態をレポートします。
おウチdeお肉とは?これまでの売上推移をおさらい
「おウチdeお肉」は、無人店舗でハンバーグやユッケ、唐揚げなどの精肉加工品を販売するフランチャイズ業態です。山本さんの店舗は2022年12月にオープンし、これまでの売上は12月がマイナス11万円、1月もマイナス11万円、2月がマイナス2万円、3月がマイナス10万円、4月がマイナス14万円と、平均してマイナス10万円前後の赤字が続いていました。

無人店舗ビジネスは初期投資や人件費を抑えられる反面、集客力や立地の影響をダイレクトに受けやすいという特徴があります。半年近く赤字が続いている状況は、フランチャイズオーナーにとって精神的にも資金的にも厳しい局面と言えるでしょう。この後の5月の結果次第で、今後の経営方針が大きく変わる可能性がある、まさに正念場の回でした。
5月の売上報告結果は-12万円!安定して赤字が続く理由
結論から言うと、5月の売上はマイナス12万円という結果に終わりました。番組内でも「逆に安定してますね」と皮肉交じりに触れられていた通り、良くも悪くも毎月マイナス10万円前後というラインで推移し続けている状態です。3月・4月の売上が31万円だったのに対し、5月は若干下がってきているとのことで、季節要因や集客施策の効果が薄れてきている可能性もうかがえます。

さらに気になるのが食品ロスの内訳です。5月は食品ロスが9000円発生しており、唐揚げ醤油味が5個、唐揚げが4個、ソーセージが6本、それぞれ売れ残ってしまったとのこと。唐揚げ系商品がほとんど売れなかったという結果は、品揃えの見直しを検討する重要な材料になりそうです。

無人販売の食品ビジネスでは、賞味期限管理と発注量の見極めが利益を左右する大きな要素です。売れない商品を仕入れ続ければロスが積み重なり、逆に売れ筋を切らせば機会損失につながります。このバランス調整の難しさが、赤字が続く一因になっていると考えられます。
売れ筋商品はハンバーグ!アイス半額キャンペーンの効果検証
唐揚げが苦戦する一方で、圧倒的に安定した売れ行きを見せているのがハンバーグです。番組内でも「余裕で100個とかこのレベルで売れる」と驚きの声が上がるほどで、山本店舗における看板商品と言える存在に成長しています。無人販売という業態では、味や品質はもちろん、リピーターがつきやすい定番商品を確立できるかどうかが経営の安定に直結します。

一方で、気温上昇に合わせて実施された「アイス半額キャンペーン」については、思ったほどの効果が出なかったようです。告知には250万人のフォロワーを抱えるグルメ系インフルエンサーを起用し、Instagramで半額情報を発信してもらったものの、実際に売れたのは50本程度にとどまりました。仕入れを多めに用意していた分、ハンバーグの売上に比べると見劣りする結果となってしまったようです。

ただし、アイス目当てで来店した顧客がついでにハンバーグなど他商品を購入してくれる「ついで買い」戦略としては一定の意味があったとも考えられます。単品の販売数だけでなく、来店動機の多様化という観点からキャンペーン効果を見る視点も、フランチャイズ経営では重要です。
近未来餃子キャンペーン辞退の裏事情と店舗売却の噂
今回の放送で大きな話題となったのが、本部主導の全店共通企画「近未来餃子」への対応です。山本店舗ではこの商品を仕入れておらず、その理由として「そろそろ売却を考えているから、在庫を余分に仕入れて損をしたくなかった」という本音が語られました。売却する場合は在庫ごと引き渡すことになるため、無駄な仕入れは避けたいという合理的な判断のようです。

さらに驚きだったのは、この近未来餃子キャンペーンについて事前に本部へ辞退の連絡をしていなかったという点です。全店舗共通の企画にもかかわらず、無断で不参加としていたため、本部担当者から指摘を受けるトラブルに発展していたことも明かされました。フランチャイズ経営においては、本部との情報共有・報連相が非常に重要であることを改めて感じさせるエピソードです。

なお、他店舗でも近未来餃子は思うように売れず「不発」だったとの情報もあり、必ずしも山本店舗だけの問題ではなさそうです。とはいえ、全店共通施策への不参加は、フランチャイズブランド全体の統一感やプロモーション効果を弱める可能性があるため、加盟店としては慎重な判断が求められる部分と言えるでしょう。
6月以降の施策と在庫問題(ユッケ品切れの理由)
売却も視野に入れつつ、6月に向けた新たな施策も語られました。しかし同時に浮上したのが、人気商品「ユッケ」の在庫切れ問題です。ユッケは生肉を使った商品特性上、ロスが出やすいため、山本店舗ではあえて少なめの仕入れを継続しているとのこと。その結果、月に2日ほど在庫切れの日が発生しており、今後もユッケが買えない日が出てくる可能性があるとのことでした。

生モノ商品は売れ行きが良い反面、廃棄リスクとのバランスが非常に難しい商材です。番組内でも「短命な商品だからこそ希少性が生まれ、購買意欲を高める」という指摘がありましたが、これは裏を返せば安定供給ができないという経営上の弱点でもあります。無人店舗という補充頻度に制約がある業態だからこそ、こうした生鮮商品の扱いには工夫が求められます。
馬刺しが売れない問題点とユッケとの違い
ユッケとは対照的に苦戦しているのが馬刺しです。山本店舗ではほとんど売れていないとのことで、「馬肉屋をやったことがないから分からない」という率直なコメントも飛び出しました。馬刺しは牛肉や鶏肉に比べてやや馴染みが薄く、価格帯も高めであることから、日常的な購買行動には結びつきにくい商品なのかもしれません。

興味深いのは、店舗によって「ユッケと馬刺しのどちらか一方が爆発的に売れる」という傾向があるという指摘です。同じ生肉系の商品でも地域や客層によって支持される商品が異なるようで、山本店舗は残念ながらどちらも突出した数字を出せていない状況とのことでした。これは商圏分析や客層把握の重要性を示すエピソードとも言えます。
全国トップ店舗は富山県!田舎の立地が売上を左右する理由
番組では「おウチdeお肉」全国の中で最も売れている店舗として富山県の店舗が紹介されました。詳細な金額は伏せられたものの、利益がしっかり出ており、商品がすぐになくなるため補充の頻度が桁違いに多いとのこと。この事実から浮かび上がるのが「田舎の立地こそ勝ち筋になり得る」という仮説です。

都市部では24時間営業のスーパーや惣菜店が充実しており、消費者の選択肢が豊富にあります。一方、地方や田舎では夜間に営業している店舗が限られており、コンビニですら車移動が必要なエリアも少なくありません。そうした「他に選択肢がない」環境こそが、無人販売店の強みを最大限に発揮できる立地条件だと考えられます。

実際、山本店舗では夜間の売上はほとんど伸びておらず、24時間営業している意味があるかどうか微妙なラインとのこと。もっとも売れる時間帯は夕食時であり、「今日は自炊しないから買って帰ろう」「今夜は焼肉にしよう」といった需要が中心のようです。この結果からも、立地選定時には競合する小売店の営業時間や品揃えを事前にリサーチすることの重要性がうかがえます。
実店舗視察へ!改善すべき駐車場・のぼり・タペストリー問題
今回の放送では、6月に運営メンバー3名で実際に山本店舗を視察する予定があることも発表されました。過去にSNS上で店舗の様子を公開した際、改善点をかなり指摘されていたこともあり、視察でも新たな課題が見つかるのではと期待(?)されています。

すでに指摘されている課題の一つが立地・駐車場問題です。以前の放送でも「場所が悪い」「駐車場がない」という声が上がっており、集客の入り口部分でハンデを抱えている状況が続いています。加えて、のぼりを店舗外に設置していたところ、近隣住民から苦情が入り、撤去せざるを得なくなったというエピソードも語られました。

そこで代替案として挙がったのが、店内の窓からかけられるタペストリーの活用です。のぼりのように屋外に固定する必要がなく、近隣への配慮をしながら商品情報を発信できる点がメリットとされました。無人店舗は情報を伝える手段が限られるため、視認性を高める工夫は集客に直結する重要な要素です。また、商品を補充するだけでなく、店舗の美観を保つ清掃や管理業務も想像以上に手間がかかるという実態も明かされ、「無人だから楽」というイメージとのギャップが浮き彫りになりました。

今後の広告戦略とまとめ|7月末キャンペーンに期待
今後の広告戦略としては、引き続きInstagram運用を続けつつ、7月末にハンバーグキャンペーンを再度実施する予定であることが明かされました。詳細はまだ未定とのことですが、看板商品であるハンバーグを軸にした施策で、再び売上を伸ばしたい考えのようです。

今回の5月売上報告を振り返ると、赤字幅こそ安定しているものの、根本的な集客力アップや立地のハンデ克服には至っていないのが現状です。売れ筋商品の強化、食品ロスの削減、そして近隣とのトラブルを避けながらの販促活動など、無人販売型フランチャイズ特有の課題が数多く浮き彫りになった回でした。独立開業を検討している方にとっては、初期の物件選定や周辺環境のリサーチがいかに重要かを実感させられる内容だったのではないでしょうか。次回以降、実店舗視察の結果や6月の売上がどう変化するのか、引き続き注目していきたいところです。