鰻の成瀬フランチャイズ10月売上を独占公開!利益率52%の人件費問題と近隣直営店の不安とは
フランチャイズでの独立開業を検討している方にとって、実際に運営しているオーナーの生々しい数字ほど参考になる情報はありません。今回は人気の鰻専門店フランチャイズ『鰻の成瀬』に加盟している伊藤さんをゲストに迎え、開業から数ヶ月が経過した10月・11月の売上や利益、そして本部への率直な思いまでを深掘りした対談内容をお届けします。数字の裏側にある苦労や工夫は、これから飲食フランチャイズへの参入を考えている方にとって非常に実践的な学びになるはずです。
鰻の成瀬フランチャイズとは?今回の売上報告の背景
今回の対談は、フランチャイズ経営者の生の声を届ける番組企画として収録されたものです。収録日は11月6日で、ちょうど前月である10月の数字が締まったタイミングでの報告となりました。過去の放送で他のオーナーが投資報告を行っていたこともあり、今回は鰻の成瀬に加盟している伊藤さんが登場し、赤裸々に数字を公開する流れとなっています。

前回の放送時点では、日販が4万円台で推移しており、このままいくと月間120万円程度、損益分岐点とされる200万〜220万円には届かないのではという懸念が語られていました。今回はその後の実績がどう変化したのか、率直な数字とともに振り返っていきます。
10月度売上結果を公開:日販186,550円の内訳と損益分岐点
いよいよ本題の10月売上の発表です。10月単月の売上は186,550円という結果になりました。当初懸念されていた「単月120万円」という最悪のシナリオは免れ、ひとまず安堵の声が上がっていました。ただしこの数字は月間トータルではなく、あくまで対談内で語られた実績値をベースにした報告であり、詳細な内訳がその後語られています。

さらに詳しく見ていくと、10月前半(11日〜15日)の日販平均は4万8千円程度だったのに対し、後半(16日〜31日)の日販平均は7万2千円程度まで伸びています。後半の勢いをそのまま30日間キープできれば、月間220万円前後の売上が見込める計算になり、これはちょうど損益分岐点付近の水準です。開業直後は認知度不足から売上が伸び悩むケースが多いため、後半にかけて右肩上がりで推移したことは、今後の成長を占う上で非常にポジティブな材料といえます。

営業利益28万円の赤字要因は人件費率52%にあり
売上面では明るい兆しが見えた一方で、利益面ではまだ課題が残っています。10月の営業利益は28万円の赤字となりました。オーナー自身も認めているとおり、原価計算はまだ暫定段階で、今後10月分の諸経費が確定していく中で数字は変動していく見込みですが、現時点での大きな赤字要因は明確になっています。

その最大の要因が人件費率52%という数字です。飲食業における人件費率の適正水準は一般的に30%以下とされており、これを大幅に上回る状態が続くと利益を圧迫してしまいます。伊藤さんによれば、この高い人件費率は開業直後の育成期間として多めにスタッフを配置していたことが背景にあるとのことで、意図的な先行投資という側面が強いようです。実際、人件費率が適正な30%以下に落ち着けば、月40万円ほどの利益改善が見込めるとの試算も語られており、今後のコスト管理次第で十分に黒字転換が狙えるフェーズに来ていることがうかがえます。

11月度売上は日販11.5万円まで急上昇!要因を分析
10月の後半戦で勢いをつけた鰻の成瀬ですが、11月に入ってからはさらに数字が伸びています。11月の平均日販は11万5000円まで到達しており、これは10月後半の7万2千円から見ても大幅な上昇です。この水準を30日間維持できれば、月間300万円を超える売上も現実的な射程圏内に入ってきます。

この急上昇の要因として挙げられたのが、まずビラ配りといった地道な販促活動を新たに開始したこと、そして本部側が広告運用を強化してくれていること、さらにInstagramのインフルエンサーへ投稿を依頼する施策が効果を発揮し始めていることです。11月上旬には土用の丑の日もあり多少の押し上げ効果はあったものの、それ以外の平日でも売上が底上げされている点から、単発的なイベント効果だけでなく、継続的な集客施策が実を結び始めていると分析されていました。

本部のサポート体制:広告運用とInstagramインフルエンサー施策
フランチャイズ加盟の大きなメリットの一つが、本部による集客支援です。鰻の成瀬では半年ほど前から、広告運用は本部側が担うという体制に切り替わったとのことで、加盟店オーナーが個別に広告出稿の判断をする負担が軽減されているようです。

ただし、対談の中では本部が具体的にどのような広告施策を行っているのか、加盟店側には詳細が共有されていない部分もあるようで、伊藤さん自身も「何をしてくれているのかは正直よく分かっていないが、結果として効果は出ている」という率直な感想を語っていました。フランチャイズ本部のサポート内容は契約形態やブランドによって差があるため、これから加盟を検討する方は、事前に広告運用の透明性や報告体制についても確認しておくと安心でしょう。
ランキング急上昇中?加盟店同士の売上比較エピソード
鰻の成瀬では、加盟店ごとの売上ランキングが本部から日次で共有される仕組みがあるようです。伊藤さんの店舗は、このランキングにおいて着実に順位を上げているとのことで、以前は苦戦していたものの、他の有名店舗を追い抜いたタイミングもあったと嬉しそうに語られていました。

撮影の1ヶ月ほど前には30位台だったランキングが、収録時点ではすでに40位を超える水準まで上昇しているとのことで、これは加盟店全体の中でも中位クラスまで這い上がってきたことを意味します。多店舗展開型のフランチャイズでは、こうした横比較のデータが自店舗の立ち位置を客観視するモチベーションになる一方、競争意識が過度なプレッシャーにならないようバランスを取ることも大切です。
近隣2.6kmに直営店出店決定!オーナーが抱える不安とは
売上が好調に推移する一方で、伊藤さんが「モヤモヤしている」と打ち明けたのが、自店舗から車で10分ほどの距離に本部の直営店がオープンするという情報です。具体的な距離を測ってみると、その差はわずか2.6kmほどしかないとのことで、商圏が重なる可能性は十分に考えられる近さです。

問題視されていたのは、距離そのものだけでなく、事前に本部から相談や説明が一切なかったという点です。フランチャイズ契約においては、一般的にテリトリー権(商圏保護)の範囲が契約書に明記されているケースが多いものの、必ずしも全てのブランドで明確な保護規定があるとは限りません。伊藤さんは「一言でも事前に知らせてほしかった」という本音を漏らしており、これは今後独立開業を検討する方にとっても非常に重要な教訓です。契約前には、テリトリー権の有無や近隣への出店ルールについて、必ず本部に確認しておくべきポイントといえるでしょう。

オーナー自身の店舗運営:月4回の来店チェックと現場での気づき
順調に見える経営の裏側には、オーナー自身の地道な現場巡回があります。伊藤さんは10月だけで4回ほど店舗に足を運んでおり、単なる視察だけでなく、知人を連れて行って口コミを広げるなど、営業活動も兼ねて訪問しているとのことでした。

実際に現地へ足を運ぶことで、書類上では分からない課題が見えてくるといいます。例えば夜に訪問した際、看板のライトが点灯していなかったり、店内BGMが流れていなかったりといった、基本的だけれど見落とされがちな運営上の抜け漏れが発見されたそうです。オーナー自身が当たり前にできると思っていることでも、現場のスタッフには徹底されていないケースは意外と多く、定期的な巡回によって「当たり前のことを当たり前にやる」体制を維持することの重要性が改めて語られていました。
スタッフ採用状況:応募150人超えの人気バイトの理由
売上の伸びと並行して注目したいのが、驚異的なアルバイト応募数です。現在のスタッフ数は20人弱、シフトのコマ数は8〜9コマほどとのことですが、これまでの累計応募数は実に150人にも上るといいます。人手不足が叫ばれる飲食業界において、これは非常に稀有な状況です。

人気の理由として、時給の高さに加え、居酒屋などの接客業と比べてクレーム対応や難しい接客が少ない業態であることが挙げられていました。また近隣で他の飲食チェーンが閉店した影響で、働き先を探していた大学生が流れてきたというケースもあったようです。学生アルバイト同士が知人関係でつながって応募してくるケースも増えており、職場の人間関係が良好に働くことでスタッフの定着率向上にもつながる好循環が期待できそうです。
11月の目標は220万円!赤字脱出への展望まとめ
対談の締めくくりとして語られたのが、11月の目標数値です。11月は土用の丑の日が序盤に集中しており、一般的に11月は飲食業界全体で売上が落ち込みやすい時期とされる中、伊藤さんは月間220万円という目標を掲げていました。

この220万円という数字は、まさに損益分岐点に相当する水準であり、達成できれば長らく続いていた赤字からの脱出が見えてきます。10月後半から11月にかけての伸びを見る限り、達成の可能性は十分にありそうですが、近隣への直営店出店という不確定要素も抱えており、今後の推移が注目されます。フランチャイズ経営はオープン直後の数字だけでなく、半年〜1年単位でどう軌道に乗せていくかが問われるビジネスです。今回のようなリアルな数字の公開は、これから飲食フランチャイズへの加盟を検討する方にとって、開業後のリアルな損益シミュレーションを描く上で貴重な材料になるはずです。