フランチャイズ探偵団|フランチャイズ比較・独立開業メディア

焼き鳥さんきゅうフランチャイズの実態|初月売上・利益を完全公開【未経験エンジニアオーナー実録】

焼き鳥さんきゅうフランチャイズの実態|初月売上・利益を完全公開【未経験エンジニアオーナー実録】

フランチャイズでの独立開業を検討していると、必ず気になるのが『実際のところ、いくら儲かるのか』という生々しい数字ではないでしょうか。今回は、大衆居酒屋スタイルの焼き鳥チェーン『焼き鳥さんきゅう』で新規オープンしたばかりのオーナーに密着し、初月の売上・経費・利益をすべて公開してもらいました。オーナーは飲食未経験、本業はIT会社経営というエンジニア出身の方です。加盟金の振込からオープンまでの期間、初期費用の内訳、そして赤字となった初月の損益まで、包み隠さず解説していきます。独立開業を検討している方にとって、リアルな数字ほど参考になる情報はありません。ぜひ最後までご覧ください。

焼き鳥さんきゅうのフランチャイズオーナーはどんな人?未経験からの開業経緯

今回登場するオーナーは37歳、本業はIT会社の経営者です。コーディングを中心としたエンジニア出身で、これまで飲食業に携わった経験は一切ありませんでした。IT事業で貯めた資金を元手に、フランチャイズでの飲食業参入を決意したという、いわゆる異業種からの参入組です。

ITエンジニアから飲食フランチャイズに参入したオーナーの自己紹介シーン
本業はIT会社経営、飲食は今回が初挑戦というオーナー

数あるフランチャイズの中で焼き鳥さんきゅうを選んだ理由は、本店が所在するエリアに以前住んでおり、実際に店舗を利用した経験があったことだといいます。土地勘があり、ブランドへの親近感があったことに加え、自己資金として用意できた500万円前後という金額が、焼き鳥さんきゅうの想定初期費用とちょうど合致したことも大きな決め手になったそうです。フランチャイズ選びでは『やりたい業態』だけでなく『自己資金と初期費用のバランス』が合致するかどうかが非常に重要なポイントであり、今回のケースはその好例といえるでしょう。

焼き鳥さんきゅうを選んだ理由を語るオーナー
本店エリアに住んでいた経験が焼き鳥さんきゅう選択の決め手に

加盟金振込からオープンまでの期間は?開業スケジュールを公開

気になる開業までのスピード感ですが、今回のオーナーは加盟金の振込を6月に行い、そこから約3ヶ月弱というスピードで9月8日のオープンにこぎつけています。物件探しから内装工事、スタッフ採用や研修まで含めて3ヶ月というのは、フランチャイズ開業としては比較的スムーズな部類に入るスケジュール感です。

加盟金振込時期とオープンまでの期間を語るシーン
加盟金振込は6月、オープンは9月8日と約3ヶ月弱でのスピード開業

一般的にフランチャイズ開業では、物件確保のタイミングや工事の混雑状況によって半年以上かかるケースも珍しくありません。本部側のサポート体制が整っていることや、居抜き物件を活用したことなどが、今回の短期間オープンを後押ししたと考えられます。開業を急ぎたい方にとっては、居抜き物件の活用や本部の紹介ルートを積極的に使うことがスケジュール短縮のカギになるでしょう。

焼き鳥さんきゅうの初期費用はいくら?物件坪数と取得費の内訳

今回の開業でかかった初期費用は、諸経費すべてを含めて総額400万円強とのことでした。当初想定していた500万円前後という予算よりも抑えられた要因は、物件取得費が想定より安く済んだことにあるといいます。

初期費用合計と物件取得費の内訳が判明する場面
初期費用は総額400万円強、物件取得費が想定より抑えられた

店舗の広さは15坪程度で、本部が推奨する坪数もおおよそ同水準とのことです。大衆居酒屋業態としては15坪あれば、詰めて座席を配置した場合に35席前後まで確保できるとのことで、居酒屋やウナギ屋のようにゆったりとした客単価より回転数を重視する業態と比較すると、詰め込み型のレイアウトがしやすい点も特徴といえます。物件選びの際は、坪数だけでなく『何席取れるか』『詰め込み型か余裕型か』という視点で本部の推奨坪数を確認することが、開業後の売上シミュレーションの精度を高めるポイントになります。

坪数と席数の関係が語られる場面
15坪で最大35席程度、詰めれば十分な客席数を確保できる

【実数公開】焼き鳥さんきゅう新店舗9月度の売上高と損益

いよいよ本題となる初月の実績です。9月度の売上高は112万4530円という結果になりました。オープン初月としては中間よりやや物足りない水準だったとオーナー自身も振り返っています。

9月度売上112万4530円が表示される最重要スクショ
初月売上は112万4530円、オーナーとしてはもう一段上を狙いたかった数字

ただし本人は、飲食未経験からの参入であることを踏まえれば『満足はしていないが納得はしている』というスタンスを見せています。フランチャイズ加盟店の中には元々飲食業界出身のオーナーも多く、そうした経験者と比較すれば、未経験スタートとしては悪くない滑り出しだったといえるでしょう。開業初月は認知度の低さや従業員の教育コストなど不確定要素が多いため、想定より低めの数字が出るのはよくあることです。

オーナー本人の満足度コメントと表情
『波乱の中でも何とか形になった』と語るオーナー

ロイヤリティ・家賃・人件費など経費項目を徹底解説

経費の内訳を見ていくと、ロイヤリティは売上連動ではなく固定制で、本来の月額は3万2780円です。ただしオーナーは月額3万3000円のサポートパックに加入しており、合計で6万5780円のロイヤリティを支払っています。サポートパックに加入すると、LINEでの質問対応が優先的になったり、月1回本部担当者が現場を訪問してアドバイスをくれるといった手厚いフォローが受けられるとのことです。

ロイヤリティ固定額とサポートパックの内訳表
ロイヤリティは固定3万2780円、サポートパック加入で計6万5780円に

家賃は21万9000円で、最寄駅から徒歩6分、15坪の地下物件という条件を考えると比較的リーズナブルな水準です。光熱費は4万3709円で、ガス・水道をしっかり使う焼き鳥業態らしいコスト構造となっています。

家賃21万9000円と坪数の関係が分かる場面
駅徒歩6分・地下15坪で家賃21万9000円という好条件

そして最も大きな支出となったのが人件費58万円です。本部からは平日1オペ、金土は2オペ体制が推奨されているとのことですが、初月はスタッフ教育のために通常より多い人数を配置したため、想定以上に人件費が膨らんでしまったといいます。オーナー自身も『初月はかけすぎた』と反省の弁を述べており、次月以降の大きな改善ポイントとして挙げていました。

人件費58万円が過大だったと語る重要シーン
教育コストがかさみ人件費は58万円、本人も『かけすぎた』とコメント

原価率・食品ロス・広告費はどのくらい?収益構造を分析

原価については、売上124万円に対して原価21万円強となり、原価率はおよそ25%程度でした。飲食業界の一般的な原価率が30%前後といわれる中では、やや低めの水準に抑えられています。この要因としては、原価率が低いドリンク類、特にハイボールなどのメニューが多く出ていることが挙げられました。ビールは原価が高めなのに対し、コーラなどのソフトドリンクは原価が非常に低いため、ドリンクの構成比を工夫することで全体の原価率を下げられるという業界の実情がここでも表れています。

原価率25%という飲食業平均より低い数値の表示
原価率は約25%、飲食業界平均の30%を下回る結果に

さらに驚くべきは食品ロスと広告費がともに0円だったという点です。仕入れ管理を徹底したことで食品ロスをほぼゼロに抑えられたほか、開業告知としてTwitterとInstagramを活用するのみで、有料広告には一切お金をかけていません。開業直後は広告宣伝費がかさみがちな飲食店において、この数字は非常に効率の良い経営が行われていたことを示しています。

食品ロス0円・広告費0円という驚きの実績
食品ロス・広告費ともに0円という驚異のコスト管理

広告費ゼロでも集客できた理由とは?通りがかり客の獲得事例

広告費をかけずに集客できた最大の理由として挙げられたのが、通りがかりのお客さんの存在です。オープンしていることに気づかず、たまたま通りかかって入店したという新規客が最も多かったとのことでした。普段からその通りを利用している地元住民にとっては、新しい店ができたことがひと目でわかり、それが自然な集客導線になっていたようです。

通りがかり客が多かったという集客分析の核心発言
『通りがかり』が最多の来店きっかけに

もうひとつのポイントは、居抜き物件だったことによる既存客の存在です。以前その場所にあった店舗のお客さんが、内装がほとんど変わっていないことに気づき『あの店がまだあるんだ』と懐かしんで来店するケースもあったといいます。オーナー自身は複雑な心境だったとしつつも、結果的にはこれが集客面でのアドバンテージになりました。加えて、焼き鳥さんきゅうというブランド自体がSNSやメディア露出によって全国的な知名度を獲得しつつあることも、新規客の来店を後押ししたと考えられます。

旧店舗の内装をそのまま活かした効果についての発言
居抜きの内装がそのまま残っていたことで旧店舗のファンが来店

初月は赤字マイナス12万円|人件費削減で黒字化を目指す10月の戦略

気になる初月の最終損益は、マイナス12万4000円という結果に終わりました。売上は112万円台と決して悪くない数字でありながら、教育コストによる人件費の増加が響き、赤字スタートとなってしまった形です。

初月利益マイナス12万4000円が表示される重要シーン
初月の最終損益はマイナス12万4000円という結果に

この結果を受けて、オーナーは10月に向けた具体的な改善策を語っています。まず人件費については、9月の58万円から40万円程度まで圧縮することを目標に掲げました。教育目的で厚めに配置していたシフトを見直し、本部推奨の平日1オペ・繁忙日2オペの体制に戻すことで、大幅なコスト削減が見込めるとのことです。さらに、開業当初に試験的に導入していた昼12時からの営業を取りやめ、営業時間を18時から24時に短縮したことも人件費削減に寄与する見込みです。昼営業は下町らしい客層を想定して導入したものの、想定ほど売上が伸びなかったため撤退を決断したといいます。売上については150万円前後を目標とし、人件費の圧縮と合わせて黒字転換を狙う方針が示されました。

人件費を40万円に削減する具体的な改善計画
10月は人件費40万円・売上150万円を目標に黒字化を目指す

焼き鳥さんきゅうFC開業を検討する人へ|オーナーからのリアルなメッセージ

最後にオーナーからは、今後の展望と本部への信頼について率直なコメントが寄せられました。『黒字化しないとまずいので、100%黒字にしていきたい』と力強く語り、本部の指導方針を信じてついていく姿勢を明確にしています。フランチャイズという仕組みは、本部のノウハウを信じて実践できるかどうかが成功の分かれ目になるケースが多く、今回のオーナーのスタンスはまさにその好例といえるでしょう。

黒字化への意気込みと本部への信頼を語る場面
『本部の言う通りにやればうまくいく』と信頼を語るオーナー

一方で、開業前は相当な不安を抱えていたことも率直に告白しています。特に広告費をかけない方針を選んだこともあり、『本当にお客さんが来てくれるのか』という不安から、寝付けない夜を過ごしたこともあったそうです。飲食業への参入者が想像以上に少なく、ハードルの高さを実感したとも語っており、未経験からの飲食業参入がいかに勇気のいる決断であるかがうかがえます。それでも実際に蓋を開けてみれば、通りがかり客や旧店舗ファンの来店もあり、ひとまず滑り出しとしては悪くない結果となりました。独立開業を検討している方にとっては、こうした『不安を抱えながらも一歩踏み出した』先輩オーナーのリアルな声こそ、大きな参考になるはずです。

未経験での開業の不安と実感を率直に語るシーン
『めっちゃビビってました』と本音を語るオーナー